【読書感想】下町ロケット 池井戸潤

読書記録

みなさん、こんにちは。ユーカリです。

今回、紹介する本はこちら。

今日の読書記録

「下町ロケット」 池井戸 潤

直木賞を受賞、ドラマ化もされたことで有名な作品ですね。

あらすじ

主人公は、ロケットエンジン開発の元研究員・佃 航平。

夢は、「自分で設計したエンジンでロケットを飛ばすことだった、、、。

父が亡くなったことを機に工場〈佃製作所〉を継いでからも、エンジンやその周辺デバイスの製造・研究を手掛けていた。ロケット開発業に未練を残していたわけである。

しかし、主要な取引相手から突然の取引打ち切り勧告から始まり、それに伴う資金繰り難、ライバル会社からの訴訟とトラブルが続く。

そこへ帝国重工から「佃製作所のエンジンバルブの特許を買い取りたい」という話が舞い込んでくる。なんと、帝国重工は新型エンジンを搭載したロケット打ち上げを計画してる大企業である。

これでどうにか工場は持ち直すはず。喜ぶ佃たちだったが、、、。

いくつもの困難を乗り越え、佃の夢は叶えられるのか

町工場の下克上。そんなお話。

感想

第一印象は、「熱い男たちだ!!熱すぎる!!!

夢を追いかける熱さ、諦めない熱さ。自分たちの技術への熱い思い。

大企業側にもプライドがあって。こんな小さな町の工場に「劣るはずない」「負けるはずない」と思っているため、あの手この手と卑怯な手で貶めようとしてくるんですよね。

佃たちが自分たちの技術や積み上げてきたものに愛着とプライドを持ち、真剣に向き合う姿がかっこよかった

自然と佃製作所のメンバー全員を応援していて、最後には感動でした。

「お前ら、夢あるか。オレにはある」

佃自身が諦めていた自分の夢に気づき、部下へ放つ一言です。

この一言がグッときました。

大人になると夢ってどこか遠いもののようで、言い訳を見つけて掴みに行くことに躊躇しがちです。けれど、今からでもいつからでも夢を追いかけることのきらめきに改めて気づかされてハッとしました。

現実世界でこんなにうまくいくことはないかもしれないですが、読んでいて気持ちいい作品でした。

魅力的なキャラクター

佃の熱意に動かされ、行動を共にする登場人物たちもいいキャラばかりでした。

推しは殿村さん

私の1番の推しは殿村さんです。

経理担当でまじめ、不器用。

最初は何を考えているのかわからない場面が多いですが、意見を言うべきところでは、社長(佃)を恐れず意見を言う。何よりも佃製作所のことを本当に考えたうえでの言葉が多い

「なにか勘違いされていませんか、田村さん」

「こんな評価しかできない相手に、我々の特許を使っていただくわけにはいきません。そんな契約などなくても、我々は一向に困ることはありません。どうぞ、お引き取りください。」

帝国重工に啖呵を切る場面。かっこよかったです!!

しかも、硬い人間にみえて涙もろく、涙ぐむシーンが何度もあって、ついつい私も感情移入してしまいました。

佃製作所の若手

他にも佃製作所若手の江原、迫田達も愛のあるキャラクターでしたね。

最初は、「リスクを負ってまで、夢を追うなんて」「社員の生活のことを考えてくれていない」と反発する江原たちだった。

しかし、帝国重工に言いたい放題にされプライドを傷つけられると、「佃品質、佃プライド」とポスターを掲げ、佃製作所のために徹夜で作業。

最後には、佃製作所の皆の団結を若手が引っ張っていました。

ポスターが出てくる場面は、私も笑ってしまいました。

おすすめ度

  • 読みやすさ:★★★★☆
  • 面白さ:★★★★★

中だるみもなくずっと先の展開が気になる本でした。(理系的話が含まれているため、やや難しいと感じる方もいるかもしれませんが、)読書初心者にも読みやすい作品です。

直木賞は独特な文章の作品が多く、読書慣れしていない人では読みにくい作品というイメージでしたが、これはそんな不安を感じさせません。

また、ドラマ化もしているため、「ドラマ見たことあるよー」といった方はさらに読みやすさが増しそうです。

実は、池井戸 潤さんの作品を読むのは初めてで、当時ドラマで流行っていた「半沢直樹」でさえ、見ていなかったので、「読んでみたい!」という思いが芽生えました。

いつかここでまた紹介出来たらいいな。

※個人の見解です。本選びの参考になれば嬉しいです。

最後に

いかがでしたか?

今回は、池井戸 潤さんの「下町ロケット」を紹介しました。

  • 夢に向かって努力している人
  • 仕事への活力を得たい人

そのような人には、おすすめです。

ぜひ、「下町ロケット」読んでみてください。

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